漫才 「理想の葬式」
A「よろしくお願いしま~す!」
B「、、、、(小声で)よろしくお願いしま~す、、」
A「寝起きドッキリか!、、まあ、じゃあ漫才やろうか!」
B「いや、やりたくないですね!」
A「え」
B「漫才やりたくないです!」
A「いや、急にそんなこと言うなよ」
B「あのですね?世界では今も困ってる人がたくさんいるんですよ?、、それなのに漫才やろうなんてさ、言ってる場合じゃないんですよ!本当に、、、信じられない人ですよ、、あなたは、、」
A「漫才やってくれたら、俺の腕の骨折っていいよ」
B「よし!、漫才やりましょう!、、あのねえ、理想の葬式ってありますか?ねえ、どうですか?」
A「理想の葬式?いや、特に無いなあ、自分はあるの?」
B「ありますよお!やっぱりねえ、なんかあの、葬式って基本的に悲しいもんじゃないですか?、、もうなんかそういうの古いですよね!」
A「いや、古いっていうか、、、まあ、」
B「世の中だってねえ、どんどん進化していくわけじゃないですか?、だからねえ、葬式もどんどん進化していかないとダメですよねえ」
A「ほう、、、じゃあどんな葬式がいいの?」
B「そうですねえ、、、やっぱり、今って葬式は1回だけしかしないですよね、それを止めたいですね、、だから全国ツアーにしたいですね、葬式を、、」
A「ほう、、」
B「まずは地方から始まりますよね!、、そうですねえ、北海道から始めてね、地方を回って、最後は東京公演で終わらせたいですね!、、ほら、バンドがツアーする時に、大型トラックに機材積んで運ぶじゃない?で、トラックにバンドのロゴをデカデカと書いて走らせるじゃない?それみたいに俺もしたいよね!、、だから俺の葬式の機材と俺の棺桶を積んでさ、俺の遺影をトラックにデカデカとプリントして、走らせたいよね」
A「お前さあ、、、棺桶と機材乗せて、遺影がプリントされたトラックが走ってたら怖いだろうが!そんなもん、運転手も嫌だろ!?遺体乗せて走るなんてさ!普通に考えろよ!葬式を全国ツアーみたいにする馬鹿いねえよ!!、、、、って思う人もいるだろうけどアリだわ、、それな!それなそれなそれな!」
B「それで僕が特に力を入れたいのが音楽ですね!BGMです!やっぱりあのー、音楽によって雰囲気がガラリと変わるんですよね、、何でもそうですよね、暗い音楽を流したら自然と悲しい気持ちになりますしね、、」
A「うん」
B「だからね、明るく送り出してほしいから、出棺の時はディズニーランドのエレクトリカルパレードのテーマを流しますね!」
A「明るいなあ!」
B「そうそう、だから、では出棺です!ってナレーションしたら、音流すんですよ」
A「それもう世界で1番明るい出棺だろうな」
B「あのね!そもそも葬式っていう言葉がね、重々しいイメージを与えてしまうんですよねえ」
A「ああ、まあそれはちょっと分かるなあ」
B「だから何でしょう、、、、、もう葬式じゃなくて、Party don’t stopって言葉にしましょうよ、、、だから、これから葬式なんですよって言うと言われた方も、ああ、そうですか、、ってなるでしょ?、、でも、これからParty don’t stopなんですよって言うと、言われた方は何か暗い感じにはならないでしょ!、、葬式会場はこちらっていう看板も、パーティー会場はこちらっていうのに変えましょうよ、、」
A「ああ~~、確かに明るい感じはするね」
B「そうでしょ?ワンドリンク制にしてね、アルコール飲んでさ、葬式しましょうよ!、、だからねえ、ビンゴ大会とかしますよ、そりゃあね、、、んでビンゴが当たった人には僕の遺品を上げたりね!」
A「それな!」
B「もちろん普通の物販もありますよ?安心してくださいね、、会場の外に物販コーナーありますから、、葬式グッズを売りますよ、、タオルとかね!、」
A「え、じゃあ服装は?なんかカジュアルな格好でいいの?」
B「いや、そこは喪服で」
A「そこは喪服なんだ!」
B「あくまで葬式ですからねえ!何言ってるんですか!死者を弔う式なんですよ!?」
A「いやでもお前、ワンドリンクで、アルコール飲んで、パーティーとか言ってる時点で、もうおかしいだろうが!、、って言う人いるかもしれないけど、アリだわ、それな!それなそれなそれな!」
B「でもあれですよ?葬式のチケットを販売しますけど、転売はダメですよ?」
A「う~ん、もうお腹いっぱい」
A、B「ありがとうございました~」
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