「自己紹介」
A「ああ、ついに俺も高校生かあ!どんな高校生活が待ってんのかなあ!楽しい高校生活にするぞお!」
先生が教室に入ってくる、
先生「ガラガラ、皆‼︎私がこの1年2組の担任を受け持つ運びとなった者だ‼︎今日からよろしくな‼︎」
A「え、先生、名前はなんて言うんですか?」
先生「私は君たちのクラスの担任だ‼︎名前はまだ無い‼︎」
A「名前無いの⁉︎夏目漱石の小説みたいになってるじゃん」
先生「あ、ちょっと電話だ‼︎はい、もしもし、はい、はい、あ、そうですか、はい、はい、分かりました。皆‼︎大事な話がある‼︎今さっきこの学校の中に、銀行強盗をした凶悪犯が逃げ込んだらしい‼︎」
A「ええ〜⁉︎凶悪犯がたてこもってんの⁉︎‼︎」
先生「ということで皆‼︎自己紹介を始めよう‼︎」
A「そんなことしてる場合かよ‼︎」
Aの横にいる生徒「これはマズイな」
A「え?き、君は?」
生徒「あ、申し訳ない、親が悩んでてまだ名前をつけてもらってないんだ、」
A「君も⁉︎よくそれで高校生までやってこれたな‼︎」
生徒「とにかく、これはマズイことになったよ、僕たちのいる教室は、この学校の玄関から一番遠い所に位置してあるんだ、恐らく、犯人が立てこもるとしたらこの教室になるだろう」
A「ええ⁉︎早く逃げないと‼︎先生‼︎早く逃げようよ‼︎」
先生「おい‼︎いいか‼︎自分の命と、自己紹介、どっちが大切か?よく考えろ‼︎」
生徒B「自己紹介に決まってるだろ‼︎」
生徒C「そうだそうだ‼︎自己紹介させろ‼︎」
A「猛者ぞろいかこのクラス‼︎この状況で自己紹介を優先するこのクラスメイトたちが怖いわ」
先生「よし‼︎じゃあそこの君‼︎君から自己紹介しなさい‼︎」
強盗が入ってくる
強盗「強盗だ‼︎この教室に立てこもらせてもらう、お前ら人質だ‼︎」
A「うわあ‼︎強盗きたわ‼︎」
先生「なに‼︎じゃあ君から自己紹介しなさい‼︎」
A「強盗に自己紹介させるの⁉︎」
強盗「何い⁉︎自己紹介だと‼︎俺はまだ名前を親が考えてて、名付けてもらってないんじゃ‼︎」
A「お前もかい‼︎」
先生「そうか‼︎君もか‼︎名前が無い人ってたくさんいるんだなあ‼︎というか、名前がついてて、自己紹介できるっていう人はこの中にいるか?」
生徒D「俺はついてないぜ‼︎」
生徒E「私もよ‼︎」
A「どうなってんだよ‼︎ゆとり教育‼︎」